一晩寝かせたカレーが危険?食中毒の原因?

たくさん作ったカレー、
一晩寝かせると、初日とはまた違った味が楽しめます。

初日はちょっとさらっとした水っぽいカレー、
2日目はとろみがましたカレー。

カレー好きには、たまらないカレーの食べ方ですね。

ただそのカレー、実は食中毒の原因になるというのです。

まめに温めて、火を通しているのになぜ?

カレー 一晩

熱に強い菌

翌日も食べられる量のカレーやシチューを作ったときには、
傷まないように、寝る前や朝にも火を通します。

それでも、鍋に入れたまま一晩放置すると、
加熱しても死なない、熱に強いウェルシュ菌やセレウス菌
繁殖します。

朝になって加熱処理をしても、死なない菌です。

しかも、100℃の熱でも死なず、逆に活性化し、
酸素がなくても増殖し続けるという恐ろしい菌です。

30℃から50℃で活発に増殖するので、
冷めかけてきたカレーは、まさに最適の環境です。

これらの菌が繁殖する食品は、肉や魚、野菜で、
これらを使用した煮物に最も多く繁殖します。

つまりカレーに限らず、熱を通した料理はすべて、
常温での保存は危険がある、ということですね。

これまでの経験ですと、火を通してよく温めてやれば大丈夫、
という感覚でしたが、どうやらそれが通用しないということです。

カレー 食中毒

菌の特徴と症状

セレウス菌の特徴は、嘔吐型と下痢型の毒素を発します。

  • 嘔吐型は、食事後、約1時間~5時間で発症
  • 下痢型は、食事後、約8時間~16時間で発症

一方、カレーやスープ、シチューなどの液体に多く発生するのが
ウェルシュ菌で、症状は腹痛や下痢です。

  • 食事後6時間~18時間で発症します

症状は一般的に軽く、1日から2日で回復します。

菌の繁殖の予防

菌の繁殖を防ぐには、鍋のまま冷蔵庫に入れてもいいのですが
鍋の中心部はなかなか温度が下がりにくいので、結果として
冷めるまでに菌が繁殖してしまいます。

菌の増殖を抑えるには、素早く冷やすことです。

プラスチック容器などに小分けにして、冷えやすくし
すぐに冷蔵庫で冷やすことが大事です。

薄く広げても短時間で冷ます、ここがポイントですね。