原発 汚染水漏れ その真実と現状
連日報道されている、福島第一原子力発電所の汚染水漏れは、
相当深刻な状況になっています。
いったい汚染水はどこから漏れているのか、
それすらも整理しないと、分からなくなっています。
現状を整理するとともに、
汚染水の処理など、対策は講じられているのか?
考えてみたいと思います。
汚染水漏れの経緯
汚染水漏れが、今回、大々的に報じられていますが、
実は、今年の4月から、断続的に発生しています。
その経緯は
- 4/6 複数の地下貯水槽からの汚染水漏れが発覚 多いところは約120トンの漏れ
- 4/11 汚染水を移送する配管から約22トンの汚染水漏れ
- 4/16 地下貯水槽の汚染水を地上タンクへ移送開始
- 6/5 地上タンクから約1リットルの汚染水漏れ
- 7/22 汚染水の海への流出を発表
- 8/20 地上タンクから約300トンの汚染水漏れ
わずか4ヶ月ちょっとの間に、これだけの汚染水漏れが発生しています。
今回注目されているのは、地上タンクからの汚染水漏れですが、
真実は、あらゆる場所から汚染水が漏れています。
地上タンクからの汚染水漏れ
地上タンクからの汚染水漏れは、1カ所ではなく、
複数のタンクから発生しています。
外部に漏れたのは300トンと発表されていますが、
実は全部のタンクを調べたわけではなく、
漏れているタンクの数も発表されていません。
また、外部に漏れた汚染水は、高レベルの放射能を含んでいます。
放射線量は、今でも連日最高値を更新し続けています。
そして、その一部は、すでに海へ流出したと、見られています。
ニュースでも映像が紹介されたこの地上タンク、
その場しのぎで作られたとしか思えません。
この夏の猛暑で、水温も相当高くなっていたでしょう。
つなぎ目のパッキンなど、想像を絶するスピードで
劣化が進んでいる可能性もあります。
地下貯水タンクからの汚染水漏れ
原発事故当時から、今日まで問題となり続けている、
原子炉内を冷却して水をためていた地下貯水タンク。
ここに貯められていた汚染水は、さらに問題の大きい
地上タンクへと移送されています。
すでに、地上のタンクもキャパ超えで
足りなくなってきています。
移送を開始したのは4/16のことですが、
地震発生から今日までの冷却水は、これで全部、
と言う事はないと思います。
想定外の水量で、貯水槽そのものが水圧に耐えられないことが
漏水の原因だと思います。
貯水槽は、いくつもあります。
これまでも、相当な量が漏れていたことも考えられます。
地下水の流入と混入
今、最も大きな問題は地下水の問題です。
1つ目は、地下水の原子炉建屋への流入。
地下水の流入により、汚染水と混ざり、原子炉建屋内が
汚染水で溢れかえってしまいます。
時間の貯水槽は、すでに漏れることが前提なので、
結局は、この汚染水も地上タンクへ移動しなければなりません。
移動するにも、もうタンクが足りません。
そして、漏れ続ける汚染水が、地下水と再び合流し混入、
地下水そのものが、汚染されてしまいます。
これまで、地下水の処理は、海へ放出が計画されていましたが、
汚染が確認されれば、地下水も、地上タンクへ移送、
という最悪の結果になります。
対策は考えられているのか
政府が、470億もの公費を投じて、本格的介入を決めました。
ただ、効果的な対策があるとは到底、思えません。
早急に対応しなければならないのは、貯水タンクの問題と、
汚染水の処理の問題。
次は、その辺を考えてみたいと思います。
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