打ち上げ中止 JAXA イプシロンロケット 注目されるROSE
残念なことに中止になってしまった、
イプシロンロケット試験機による
惑星分光観測衛星(SPRINT-A)の打上げ。
2013/8/27午後が予定でしたが、
発射19秒前に、姿勢異常を検知し自動停止しました。
プレスリリースによると、姿勢異常を検知したのは、
ロケットの自動カウントダウンシーケンス中。
原因は調査中とのことですが、
噂の人工知能「ROSE」が検知したのでしょうか?
姿勢異常だけが原因だとしたら、
イプシロンロケットが傾いた、ということでしょうか?
正式な発表が待ち遠しです。
打ち上げ予定日は、当初2013/8/22でしたが、
2週間前の8/8には、打ち上げ延期が発表されていました。
その時の理由は、
JAXAのイプシロンロケットプロジェクトマネージャ
森田泰弘氏によれば、
機体と結合する地上装置(信号中継装置)に、
不適合が見つかり、その原因の究明と対策に時間を要する。
ということでした。
今回の「姿勢異常」も、同じ理由だと推測します。
人工知能ROSEへの期待
イプシロンロケットは徹底した経費削減で注目されています。
前身のH2A、前前身のV5ロケットの部品を流用、
全長も24メートルと、H2Aロケットの53メートルから
比べれば半分以下に押さえています。
これまでのコストを半分以下に抑えるロケットです。
その中でも注目されているのが、人工知能ROSE。
打上げ前の点検から、発射時の管制まで、
パソコン1台でやってしまおう、という「モバイル管制」。
これまでは、発射台での組み立ての工程は、
組み立て→点検チェック、の繰り返しでした。
そのため、組み立て開始から発射まで、40日間以上かかっていました。
各工程の、組立後の点検にROSEを使うことによって、
40日以上、かかっていた組み立て→発射までを
約1週間で可能にする、最終兵器です。
これまで、人間が繰り返してきた点検、チェック作業。
その経験をマニュアル化し、ROSEに載せた、
ということですね。
コンピュータの正しい使い方です。
それでも人間だけにしかできないところは残ると思いますが、
大幅な、時間の削減。
コンパクト、経費削減が一気に進むROSEの利用。
時間はかかると思いますが、期待しています。
数日後には、発射されるであろう、イプシロンロケット、
今回は産みの苦しみであり、進化への第一歩ですね。
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